人の美容や健康に直結する「食」の分野のプロを目指すのが調理・料理系の専門学校です。
調理の仕事には、料理を行う調理師の他、製菓を専門に行うパティシエ、パン製作専門のパン職人、少し変わったところでは和菓子職人など様々なものがあります。
これらはどれも一度修得をすればなくなることもなく、また陳腐化していくこともない長年役立つ能力となるので、一生の仕事になりますし、将来お店を出して独立をすることも可能です。
また、最近では子供の食に対する知識に問題が出てきたということで「食育」を行うための栄養士や管理栄養士といった仕事にもニーズが高まってきています。
大人向けでも、健康維持や生活習慣病改善のために栄養士・管理栄養士が食生活アドバイザーとなって指導を行う教室も各地で行われているので、そうした栄養学の分野から食に関わっていくということもできます。
調理師専門学校
食の分野の専門学校で最も人気が高いのは調理師の専門学校です。
洋食から和食、中華料理まで実習を通して、野菜の切り方の応用、ソースの作り方、出汁の取り方まで実践的な技術を学ぶことができます。
また学校によっては現役のプロの講師から直々に学ぶことができる専門学校も存在しています。
ビジネスとして成功している業界のプロから調理技術だけでなく開業や経営のノウハウも伝授してもらうことができれば、
夢の実現に更に近づきそうですね。
また調理師の専門学校が人気で、調理師を目指す人が多い背景としては、繊細な感性を持つ日本人の特徴も関係しています。
日本における調理師のレベルは世界的に高く評価されており、ミシュラン東京版でも非常に高評価に書かれています。
ジャンルを問わず優秀な料理人が国内には多数存在しており、日本は世界有数の味と安全にこだわった料理の国となっています。
調理師免許を取得するには、調理師の養成学科で1~2年学ぶことで試験を受けなくても取得が可能です。
調理師免許を取得すること、それ自体は決して難易度の高いものではないのですが、その後就職をしたあとで収入を伸ばしていくことは実力が伴わなければ困難となるでしょう。
有名レストランや料亭などで勤務をしながらシェフを目指していくことで、厨房内で前菜、メイン、デザートなど各調理部門の責任者になれば比較的高収入は期待できますが、修行時代の数年はかなりの低収入を覚悟しないといけない場合もあります。
安定性を望むのであれば、給食センターや学食、社食など定期的に食事の提供を行う施設や企業に勤務をするのがよいでしょう。
パティシエ・パン職人
女性に人気が高いのがパティシエやパン職人の仕事です。
料理と並んで日本の製菓技術はかなり高いものとなっていますので、やはりこちらもセンスと実力がなければ有名パティシエと呼ばれるまでにはなれないようです。
就職先としては洋菓子店やホテルのレストラン、製菓メーカーなどがあります。
調理師もそうですが、パティシエの場合は調理技術だけでなくデザインを仕上げる繊細さと技術が必要です。
また製菓と製パンの学科を分けずに一体的なカリキュラムで学ぶことができる専門学校が増えてきています。
フードコーディネーター
実際に料理を作る調理の仕事の他に、料理の知識を生かした「フードコーディネーター」という仕事もあります。
フードコーディネーターとは、テレビの料理番組や広告のために料理を作ったり、レシピを考えたりする仕事で、
テーブルにどのように飾ればよりおいしく見えるかといったビジュアル面での演出がメインです。
飲食店のメニュー開発やプロデューサーとして働くフードコーディネーターもおり活躍の場は様々です。
またフードコーディネーターは資格試験があるため、これらを取得した上で個人でフードコーディネーターの名乗り料理教室など講習会を行っている人も増えてきています。