これからの農業人材を担う
第一次産業である農業や林業などは、数十年前から従事する人材が高齢化により減少傾向にあり、存続そのものが危ぶまれるのではないかとすら言われてきています。
ですが反面で、これからグローバル化を迎えるにあたって日本の強みである安全な食を作っていくための仕事である農業は見直されてきていたりもします。
これまでは農業というと、農村地域が昔ながらのコミュニティでがっちりとまとまっており、あとから移り住んできた人が新たに農業を始めるということがなかなかできにくい状況でした。
ところが既に農業を続けることができなくなった耕作地が増えてきたことで、それを大手企業が買い取りそこで農業を行うための人材を募集するといった全く新しい方式での農業もでてきています。
企業だけでなく、それまで農業とは関わりの薄い仕事についていた若い人が都会で会社員をするのとは又違ったライフスタイルをしていくために農村に移り住んで新しい方法での農業を開始するという試みも始まっています。
かつて排他的であった田舎の地域もいよいよ人口が減少してきたことにより、むしろそうした若い人の移住を受け入れるような体制へと変化してきています。
最新の農業について学ぶ
そうした流れを受ける形で、今全国にはたくさんの農業について学ぶ専門学校が出来ています。
農業について学ぶというと、大学の農学部などを思い浮かべますが、そちらはやはり学問として学ぶ施設であることもあり、すぐに実践的な農業を行うという目的に対しては少々のんびりしすぎている感じがあります。
既に別の学校を出ていたり、一度別の職業に就職をしたという人なら、直接現代最先端となる農業技術や現状を学ぶことができる専門学校の方がおすすめになります。
専門学校では、その地域によって異なる特産品を取り扱う農業技術を学び、実践をしていくことができるようになっています。
そうした勉強の内容上、農業系の専門学校はどちらかというと郊外や地方都市にあることが多く、専門学校が直接農家と提携したり、物件として所有していたりする田畑を使って授業を行います。
農家の場合全国どこでも通じる技術や知識というわけでもなく、その耕作地のある土地の気候や環境によって知っておくべきことが異なるので、できるだけ自分が移り住みたいと考える場所で直接授業を受けることがおすすめになります。
関東近県にある農業専門学校
関東近県で探すなら、いくつか有名な学校があります。
まず農業だけでなくさまざまな産業について学ぶことができるのが、群馬県前橋市にある中央農業グリーン専門学校です。
中央農業グリーン専門学校では、農業ビジネスを学ぶ科のほか、その食材を使って調理をしていくことができるための「食農調理師コース」や、「食農ソムリエコース(和食マイスター)コース」といった珍しい科も一緒にあります。
近年の農業では、単に作るまででなくできた食材をどう世間に販売していくかということまで考えた農業経営が重要とされてきていることから、一体的に多くのことを学べるこうした農業専門学校は大変便利です。
他にも茨城県水戸市にある鰐淵学園農業栄養専門学校も、農業と食ということを総合的に学ぶことができる農業人材育成のための学校として高い評価を受けているところです。